技術ラボ便り

 衣料品が雨などで濡れた場合、“染色部から白色部分や淡色部分に染料が移動して色が泣き出したように見える現象”を色泣き、またはブリードと言います。
色泣き試験は、そのような現象を評価するために行う試験です。

●発生しやすい素材●
 綿、麻、レーヨン、絹で反応染料および直接染料を用いた濃淡配色製品などがあげられます。
特に配色使いの製品、白場の多いプリント品、ボーダー柄等の製品で注意が必要です。

●原因●
 色泣きは泣き出した色の堅牢度不良が原因であり、堅牢度不良の原因は様々で、特定には染色加工工程から保管・使用状況までを調査する必要があります。
濃色と淡色を組み合わせた製品ならば、どんな素材でも起こりうる可能性があります。
ポリエステル繊維は分散染料を使っている製品が多いので、ドライクリーニングの溶剤で色泣きが発生することがあります。

●対策●
 予め試験して色泣きの程度を確認します。十分な洗いと適切な色止めを行い、未固着染料等をしっかり落とします。また、濃淡使いの場合は特に注意します。

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