ここでは、技術ラボに寄せられた質問の中から、為になる質問を紹介させていただきます。まだまだ程遠いところもありますが、「お客様からの問い合わせで、答えられない質問はない！」と言えるように日々努力をしています。それらの中から毎月一つ興味が持てる内容のものを選んで紹介していきます。

Q．蛍光増白剤はなぜ白く見えるのですか？

　実は世の中には白に染める顔料は存在しますが、白に染色する染料は存在しません。現在の技術では不可能です。

では、カッターやTシャツはどのように白く見せているかというと、一般的には漂白剤を使用して色の成分を落とす、または、蛍光増白剤を使用して白く見せていることが一般的です。

蛍光増白剤はどういったものかというと、蛍光増白剤に太陽の光に含まれる紫外線が当たると、紫外線を吸収し青紫色の光を発する物質です。実際には、白色を発するものではありません。ではなぜこれが白色に見えるかというと、綿等の黄ばんだ生地に蛍光増白剤を使用すると光が当たった時に、生地からは黄色の色が発生し、蛍光増白剤は青紫の色を発します。それが合わさると人の目は白色に見えるようになります。その様なメカニズムで生地を白く見せています。

ちなみに・・・

外人で青色の目をした人が居ると思います。その人たちは青色に敏感です。そのため、蛍光増白剤を使用してある紙や服をみると白ではなく青紫に見え気持ち悪く感じる人もいるようです。ですので、日本人が見ると白く見える服もヨーロッパの人には青紫に見えてしまう人もいます。また、中国人や日本人を含めたアジア人は赤みを帯びた色をしている人が多いので、赤色に敏感の方が多いです。本当の色を見分けることができる人は５％程度しかいないとの統計もあります。