第一回目：2012年度の技術相談の内訳と近年の推移】

 先月号でも少し紹介させていただきましたが、このコーナーでは、
複数回にわたり技術相談の統計とそれらの内容について紹介をしていきます。
右の円グラフについてですが、2012年度に持ち込まれた技術相談の統計となります（図1）。

例年種々雑多な技術相談が持ち込まれますが、円グラフを確認すると、約８割程度が上位3区分の「外形外観変化、色の変化、損傷」で占められていることが確認できます。
実は、この3区分については、過去十年常に上位に入る区分となっています。
さらに、この上位3区分について、現象別にすると下記に示す図2のように大別されます。

そのため、これらの区分に入る各現象に対応するある程度の知識と関連する試験項目及び基準値を把握しておけば、何か起こった際に一定の対策が立てることができます。
＜上記以外の動向について＞近年では十年前には5％程度だった「安全衛生」が徐々に増加傾向にあります。これは、消費者が安心・安全を求めるようになっているのが要因のひとつであると考えられます。 次回から複数回にわたり、上記の技術相談の代表例の紹介と解説を行っていきたいと思います。事故が起こる原因の推察や対策も掲載できればと考えています。